楽しい飲み会の後は、お酒を飲み過ぎて体調がすぐれない。
そんな経験はお酒を飲む人であれば多くの人が経験しているでしょう。
しかし、そんな二日酔いの不快感ですが、毎日続くようになるとアルコール依存症の症状も出てきます。
アルコール依存症者が経験するように、アルコールが原因による身体的な症状は身体が自分に訴える危険サインでもあります。
この記事ではアルコール依存症者が経験する主な身体的な症状を紹介します。
この記事を読めば、アルコール依存症の身体的な症状を知ることが出来ます。
この記事はアルコール依存症であった筆者が、主観的な経験に基づいて書かれています。
心配な人は必ず専門の医師の診断を受けるようにしましょう。
この記事は
・アルコールが原因で起こる身体的な症状を知りたい人
・自分がアルコール依存症ではないかと疑っている人
に向けて書かれています。
目次
アルコール依存症だった私が体験した主な症状
アルコール依存症の身体的な症状は医学書や専門の病院が説明を行っているブログなどに詳しく書いています。
ここでは、アルコール依存症の主な症状を筆者の体験をもとに紹介しています。
すべてがアルコールによるものか、ということは医者に任せてここでは自分自身の体験したことを書き加えています。
手の震えが止まらない
手の震えが止まらないのはアルコール依存症の典型的な症状です。
これはアルコール依存症という診断を受けていない人でも、多くの人が経験していることではないでしょうか。
ここでは手と書きましたが、体全体が震えることもあります。
お酒が切れた二日酔いの状態で手が震える場合は、アルコール依存症の場合があります。
もちろん、手が震えるからといって、すべてがアルコール依存症であるということではありません。
私の場合は、アルコールが切れるとコップを持つことが出来ないほどに震えていました。
そのため、水を飲むのも一苦労だったのを思い出します。
入院中には薬を飲むにも水の入ったコップを飲むことも出来なかったため、看護師の方に薬を口に入れてもらうという経験もしています。
アルコール依存症が進むと手の震えもひどくなってくるので気をつけましょう。
発汗量が異常
毎日のようにお酒を飲んでいる人は、熱くもないのに発汗が増えます。
この症状も人によって異なりますが、特に寝ているときなどの発汗はひどくなります。
また、オフィスでの仕事中や日常生活を送っている中で、熱くもないのに発汗が止まらないことがあります。
汗といっても、いわゆる脂汗のような状態がずっと続きました。
熱くもないのに、ずっと発汗していたので明らかにおかしいと感じていました。
もしも、全く動いていなかったり、気温の熱くないのに汗をかくようになったら危険サインなのかもしれません。
不眠となり酒が無ければ眠れない
不眠になってしまい、酒が無ければ眠れないというのも一つの症状のようです。
私の場合も不眠には悩まされました。
特に眠りたいと思ったときに眠れないという状況が続き、お酒を飲むことで強制的に自分を眠らせるということも多くありました。
また、一方で連続飲酒を1ヶ月ほど続けていた間に、何度も断酒を試みましたがあまりにも鬱が苦しいため現実から逃避しようと眠ることを試みましたが駄目でした。
奇跡的に眠ることが出来たとしても、非常にリアルな悪夢(そのほとんどが自分のトラウマ)によって強制的に現実へと引き戻されました。
眠れた時間は約15分程度です。
起きた瞬間は汗でびっしょりです。
もうこの時期になると、大量のアルコールを飲まないと眠ることも出来ませんでした。
もちろん、仕事もしていなかったので1日中家でゴロゴロしていたため睡眠をとる必要もなかったのかもしれません。
吐き気や嘔吐
吐き気や嘔吐はお酒を飲む人であれば、飲み過ぎて何度か経験していることではないでしょうか。
飲酒も慢性化してくると、お酒が切れた時にも吐き気を感じたり嘔吐をしてしまうこともあります。
毎日のように飲んでいると、飲み過ぎた時に一度嘔吐すれば気分も良くなるため嘔吐に慣れている人もいます。
そのため、嘔吐をしやすい身体になってしまいます。
吐き気や嘔吐は日常茶飯事の症状です。
特に私の場合は精神的にもかなり弱っていたので、何か心配事や不安、恐怖を感じるとすぐに嘔吐していました。
さらに、十二指腸潰瘍にもなっていたため、便だけでなく嘔吐物が血で真っ黒になっていることすらありました。
下痢が慢性化する
お酒を毎日飲んでいる人は下痢が慢性化してしまいます。
アルコール依存症者の中には日常的に下痢になってしまっている人が多くいるのも事実です。
私の場合で言えば、毎日のように二日酔いであったため基本的には食欲がありませんでした。
しかし、何とか元気を出すために手を出していたのがお酒です。
お酒を飲めば元気になり仕事も出来るようになるのです。
お酒を飲み始めると膨満感が起こり、さらに食欲はなくなります。
つまり、お酒を飲んでいる間はほとんど固形物を食べていませんでした。
私にとってのおつまみはタバコ。
このような日常を過ごしていると慢性的な下痢になります。
そして、時々おもらしさえしてしまう状態にもなっていました。
ブラックアウトを繰り返す
ブラックアウトを繰り返すのはアルコールに問題がある証拠でしょう。
社会マナーとしても、お酒の飲み過ぎは避けるべき行為とされています。
「朝起きたら、どこの天井なのかわからない」、「どうやって家に帰ってきたのか覚えていない」、「昨日誰とどんな話をしたのか覚えていない」といったことは経験がある人もいることでしょう。
これが気づくと1週間分、1ヶ月分の記憶がないということもあり得ます。
そういえば、なぜ自分の部屋のテーブルにこんなにお酒があるのだろう、と思いながら飲み続けたものです。
不思議な体験でもありますが、なんとも不安な気分にもなってしまいます。
ブラックアウトは、お酒の量が増えれば増えるほど頻繁に起こるようになりました。
ブラックアウトを繰り返すようであれば、危険な信号です。
会社での飲み会で自分がどのような会話をしたか、どのような振る舞いをしたのか不安になってしまいませんか。
周りの人々は一度や二度の間違いなら許してくれる
日本は接待や冠婚葬祭で、お酒を勧めあう文化を持っています。
そのため、一度や二度のお酒の失敗に対しても寛容ではあります。
しかしながら、この失敗が何度も続くようになると会社内や社会的な信用も失われていきます。
自分自身が肩身の狭い思いがして、会社に居づらい状況になり、最終的には辞めてしまうことにもつながってしまいます。
アルコールの問題は早期に気づき、改善させていく必要があります。
自分で改善させていけば、社会的な信用も築いていくことも可能です。
身体的な症状として、当てはまるようなことがあればなるべく飲酒を気を付けるようにしましょう。
アルコール依存症の末期状態になると、あらゆる部分に支障が出ます。
具体的には、アルコール依存症を扱っている映画などを参考にするとよいでしょう。
まとめ-身体的な異常を察知したらすぐに断酒をはじめよう
お酒を呑んだ次の日に起きてみたら、二日酔いでベッドから出るのが辛い。
先述したように、お酒を習慣的に飲んでいると「手の震えが止まらない」「発汗量が異常」「吐き気や嘔吐」「下痢が慢性化」「ブラックアウトを繰り返す」するなどの症状が現れます。
アルコール依存症者は、身体的にも精神的にも、そして社会的にも問題を起こします。
身体的な症状だけの状態なら、断酒をすればすぐに回復していきます。
アルコール依存症の怖い部分は、身体的な症状が出たとしても数日で回復するため「まだ大丈夫」だと思ってしまう部分です。
お酒の飲み過ぎでアルコール依存症の身体的な症状が出ている場合は、既に身体がアルコールの許容量を超えていることを意味しています。
この段階なら、社会的な環境を壊さずにいることが可能です。
なるべく早めに断酒を始めて、お酒に溺れた人生にならないようにしましょう。