ノンアルコールビールであれば、アルコールが入っていないため断酒に有効だと考えていませんか?
もちろん、ノンアルコールビールにはその名の通り、アルコールは入っていません。
そのため、ノンアルコールビールを飲んでもアルコールによって「酔っ払う」ことはありません。
しかしながら、ノンアルコールビールも飲んでいる時の記憶を呼び覚ましてしまう効果もあるため、結果的に再飲酒の危険を秘めた飲み物でもあります。
ノンアルコールビールを飲む時は、どうしても飲酒欲求を抑えることが出来ないような場合に限るようにしましょう。
特に、断酒を始めた人の飲酒欲求はかなり強いものがあります。
そのため、お酒を飲んでしまうよりもノンアルコールビールで我慢して、最悪の事態を避けるということには有効です。
ノンアルコールビールは断酒の段階によって使い分けるのが得策です。
この記事では、具体的にどのような時期であれば有効なのか解説します。
最後まで読めば、断酒を継続するためにノンアルコールビールを有効に利用できるようになります。
※これは個人的な経験による提案なので、絶対ということはありません。
この記事は
・断酒を始めたての人
・断酒の方法を探している人
・ノンアルコールビールなら大丈夫だと考えている人
に向けて書かれています。
目次
ノンアルコールビールで断酒初期に有効
ノンアルコールビールは断酒の初期に有効になります。
断酒の初期と書きましたが、具体的には最初の数ヶ月です。
この時期は特に飲酒欲求が強く、なんらかの対処をしなければ断酒の継続が難しいからです。
ノンアルコールビールを口にすれば「飲んだ気分」になれるため、一時的な飲酒欲求を抑えることにもなります。
私の場合は、アルコールを断ってから最初の1ヶ月はひどいうつ病に悩まされていたため、その感情から逃れるために飲酒の欲求が出てきました。
その度に、ノンアルコールビールで気を紛らわすようにしていました。
ノンアルコールビールとはいえ、飲んでいる時の癖はなくならなかったため数十本も飲んでいたものです。
私個人の経験からすると、断酒の初期にノンアルコールビールなどのノンアルコール飲料は飲酒欲求を抑えるためには有効です。
【危険】ノンアルコールビールはアルコールを連想させる
ノンアルコールビールもアルコールを連想させて、再飲酒をしてしまう危険性をはらんでいます。
長年アルコールを飲むことを習慣にしていた人は、飲酒の習慣を細胞レベルでも覚えています。
そして、ノンアルコールではなく本当にアルコールが入っているビールやチューハイを飲んでしまうのです。
実際にノンアルコールビールで飲み会に参加して、家に帰ってから物足りないと思いビールを飲み再飲酒が始まってしまった人はいます。
私たち自身が認識可能な範囲ではありませんが、細胞のレベルでもアルコールには反応するようです。
実際に、飲んでもいないのにアルコールを見たり、思い出したりすることで舌からよだれは出てきますし、体が震えてしまうこともあります。
ノンアルコールビールを手にすることは既にアルコールを欲している証拠ですし、ノンアルコールビールはお酒を連想させてしまいます。
連想することは、すぐ近くに再飲酒の危険が迫っていることを意味するのです。
実は、料理に使う調味料などにもアルコールが入っているものもあります。
そういった、調味料に含まれるアルコール分によって飲酒欲求が湧き再飲酒してしまうこともあります。
段階的にノンアルコールビールも辞める必要がある
ノンアルコールビールも段階的には辞める必要があります。
アルコールへのイメージも飲酒欲求を刺激してしまいます。
しかし、断酒初期段階のように、どうしても飲酒欲求を抑えられない時はあります。
そのために、ノンアルコールビールを飲むのは一つの方法とも言えます。
ただし、お酒を飲まない生活にある程度慣れてきたら、なるべくノンアルコールビールも手放すようにしましょう。
自身のアルコールの問題を日々反省し、今日一日の断酒につながることは非常に大事なことです。
しかしながら、ノンアルコールビールのように無意識の領域でアルコールに反応させてしまうと、自身では断酒をコントロール出来ないこともあります。
意識できるレベルでも無意識のレベルでもアルコールを連想させてしまうノンアルコールビールやその他の飲料は、なるべく避けた方が良いでしょう。
したがって、ノンアルコールビールは極めて耐えがたい飲酒欲求を感じた時のための最後の対策としてとっておき、基本的にはノンアルコールビールも辞めることをおすすめします。
あなただけのアルコールを連想しない飲み物を探そう
自分にとってアルコールを連想させない飲み物を探すのも、断酒を継続させるためのコツです。
アルコールを連想させてしまう飲み物は、ノンアルコールビールなどのノンアルコール飲料以外にも多々存在します。
例えば、グレープフルーツやレモンなどの柑橘系のチューハイを良く飲んでいた人にとっては、炭酸入りの柑橘系ジュースもノンアルコールビール同様にアルコールを連想させます。
ウーロンハイなどの焼酎をお茶で割っていたお酒を好んでいた人にとってはお茶でさえもアルコールを連想させます。
飲み物だけではありません。
ウィスキーボンボンのようなアルコール入りのお菓子を食べていた人は、チョコレートを食べただけでアルコールを連想させます。
また、お酒と一緒に食べていたおつまみ、例えば枝豆やナッツ類を食べただけでもアルコールを連想することもあります。
断酒も2年以上継続すれば、アルコールを連想させても飲酒欲求まで到達しなくなります。
しかし、断酒初期の段階ではなるべくアルコールを連想させない飲み物や食べ物を選んで口にするようにしましょう。
例えば、私の場合は牛乳やコーヒーはお酒を連想させません。
なぜなら、これらの飲み物はお酒とは縁遠い位置にあるからです。
あなたにとって、なるべくアルコールから縁遠い飲み物や食べ物を探すことをおすすめします。
まとめ
アルコール依存症は極めてやっかいな相手です。
どのような対策をしても、あらゆる手法を使って追いかけてきます。
私たちはアルコール依存症に対して、あらゆる方法を利用して対応していかなければなりません。
あなたが口にする飲み物によっては、アルコールを連想させることもあるかもしれません。
アルコール依存症はアルコールを飲んでいた時代を思い出すだけでも、再飲酒へとつながります。
したがって、そういった過去の連想を起こさない飲み物に変えればよいわけです。
あなたが飲んでいた時代に好んでいたお酒は何ですか?
ウイスキー、日本酒、ワイン、ビール、お茶で割った焼酎?
牛乳やコーヒーでお酒を割っていた人はいるでしょうか?
私、個人は牛乳やコーヒーではお酒を連想させません。
最初はアルコールが入っていなくても、緑茶やウーロン茶はお酒を連想させました。
むしろ、幻覚的にお酒の味がするほどでした。
なぜなら、私が毎日飲んでいたのは緑茶ハイやウーロンハイだったからです。
私はコーヒーが好きではありません。
しかし、コーヒーは私にとってアルコールから縁遠い存在であります。
コーヒーを飲むのはアルコールを飲まないようにするという目的があるからです。
人によって好んでいたお酒の飲み方は異なります。
したがって、自分にって最適な飲み物を探しましょう。
この小さな行動と、小さな対策がアルコールを遠ざけて大きな問題からあなたを守ることにつながるのです。