お酒を辞めたいと思っているのに、ついつい何らかの影響で呑んでしまう、という事はありませんか?
日本は海外に比べてお酒に対して寛容な文化であり、いつでどこでもお酒を購入することも飲むことも出来ます。
しかしながら、お酒にだらしない人は社会的に信用を落としてしまいますし、差別の対象になってしまうことすらあります。
この記事では日本国内の文化を考察することで、日本では断酒が難しい理由を解説します。
日本国内での断酒が難しい理由を知った上で、それぞれの解決策も紹介しています。
断酒を挫折することなく継続させていきたい人はぜひ参考にしてみてください。
目次
断酒が難しい理由1.日本はお酒を勧める文化が根強い
日本国内で断酒が難しいのは、お酒をお互いに勧めあうという文化が根強くあるからです。
特に職場での人間関係には上下関係がつきものであり、先輩は後輩に後輩は先輩にお酒を勧めることが文化であり礼儀でもあります。
日本の企業文化では業務時間が終わっても、仕事が終わりません。
先輩や上司と飲みに行く事や、取引先の人を接待する事や接待に応じることは仕事の内だと考える人もいまだ多くいます。
こういった企業文化の中では会食の席でお酒を勧めなかったり、勧められたお酒を断るのは失礼に当たります。
そのため、お酒を断るのが難しく断酒が難しくなってしまうのです。
最近では「アルハラ」の問題や、「ソーバーキュリアス」など、お酒を飲まない文化も広がりつつであります。
日本社会の世代交代が始まれば、お酒を勧め合う文化も変化していくことでしょう。
あらかじめお酒が飲めないことを伝えよう
お酒を飲みたくない場合は、あらかじめお酒が飲めないことを伝えておくことが対策になります。
お酒の席ですべての人がアルコールが入り、感情が大きくなってしまっています。
しかし、お酒を飲み始める前のシラフの状態の時であれば、失礼に当たりませんし何を言われることもありません。
飲み会が始まってしまえば、自身が飲んでいないことを他人は特に気にしていないものです。
前もって相手に飲めないことを伝えておけば、昨今ではアルコールハラスメントの問題もある中、強引にお酒を勧められることは少ないでしょう。
断酒が難しい理由2.24時間365日どこでもお酒を購入できる
日本国内では24時間365日どこでもお酒を購入できるという点も、断酒を難しくしている理由です。
日本に住んでいる方にとっては当たり前かもしれませんが、海外では24時間365日お酒を買える国は少ないのが現実です。
また、日本には朝まで飲める居酒屋や24時間オープンしているバーも存在します。
日本国内ではいつでもお酒を飲める環境にある以上、暇な時間があればすぐにお酒には手が伸びてしまいます。
暇つぶしの方法を工夫する
簡単にお酒を飲める環境がある日本で、断酒を続けるコツは暇な時間を作らないように工夫するということです。
自身に暇な時間があると、心にも隙間が出来てしまいます。
飲酒欲求はそういった、小さな隙間に浸みこんできます。
暇な時間が出来たら自分の趣味に勤しんだり、ランニングなどのエクササイズを行うようにしましょう。
特に体を動かす運動は断酒に対して非常に有効です。
断酒が難しい理由3.日本の冠婚葬祭にお酒はつきもの
日本には冠婚葬祭と親族や古い知人が集まる儀式が多くあります。
そして、その儀式の全てがお酒を飲む文化を含んでいます。
これらの文化も日本の企業文化と同様に、なかなか断り難いものです。
特にお祝いをする立場であったり、お悔やみを行う立場であればなかなか新郎新婦や喪主から勧められたお酒を断ることが出来ません。
冠婚葬祭はお酒を飲んでしまう危険が多いです。
お酒が飲めないことは無礼には値しない
冠婚葬祭の際にお酒を勧められても、お酒が飲めないことを伝えて断ることは可能です。
冠婚葬祭においてもお酒が飲めないことは失礼には値しません。
特に親族間では自分自身の状況を伝えておけば強引に飲まされることは無いでしょう。
断酒が難しい理由4.日本はお酒への危険意識が高くない
日本がここまでお酒に寛容な理由は儀式的な側面だけではなく、日本人の意識の問題でもあります。
日本人はお酒に対して海外よりも危険であるという意識は低い傾向にあります。
テレビやネットではビールなどのアルコール類の広告を見ない日はありません。
昨今ではアルコールが身体に悪影響を及ぼすという注意を字幕で行っていますが、酒屋も商売であり広告の効果を最大限に利用しようとしています。
自身にお酒の問題があるからと言って、人の商売の邪魔をするわけにはいきません。
自身のお酒の危険性を自覚しておく
日本人一般の人々の危険意識が無かったとしても、自分自身では危険意識をきちんと持っておきましょう。
他人の商売に対して反対をしてみたり、文句を言っても自分の問題は解消されません。
他人を説得する必要もありません。
結局、お酒を口に入れるのは自分の手であり、自分が決めることです。
もちろん、強制的に飲まされるというハラスメントの事情は抜かします。
自身でお酒の危険性を自覚しておけば、自分からお酒に手が伸びることはありません。
断酒が難しい理由5.アルコールの問題は個人の意思の問題?
アルコールの問題は個人の意思の問題だという考え方が根強いのも、日本で断酒を続けていくことを難しくしている理由です。
中には、一度お酒を飲み始めると止められなくなる人もいます。
そして、結果的に失態を犯してしまう事もあるのです。
そういった失態を犯す人々を見て、人はお酒にだらしのない奴だとレッテルを張るのです。
そして、お酒を飲むと止まらない人には個人の意思の問題であるという事で、全てを個人の責任にする傾向があります。
この偏見の目や蔑むような視線がお酒に問題を持っている人を更に苦しめてしまいます。
お酒を飲み過ぎた次の日に後悔しているのは本人です。
そこで他人からのバッシングがあると、お酒を飲まずにいられなくなってしまうのです。
社会的な意見は気にしない
断酒中は社会的な意見を気にしないのが一番の対策になります。
他人の意見は他人の意見であり、あなたには関係ありません。
人は誰もが何らかの問題を抱えていて、あなたにはお酒の問題があるだけです。
病気の人に対しては誰も、それが個人の意思の問題ということにはしません。
お酒の問題は度を過ぎれば病気にも発展します。
そして、アルコールが個人の問題だという事であれば、あなた個人の問題としてあなただけでおさめておけば良いのです。
あなたはあなた自身で断酒を継続させていけばよいのです。
アルコールハラスメントの文化は変化してきている
日本におけるお酒への見方やお酒の文化は近年、徐々に変化してきています。
アルコール・ハラスメントという言葉が出来たように、仕事の接待などでお酒を強要することは現在の企業文化では薄れてきています。
そのため、昔よりも現在の方が、お酒を飲むことを強要される訳ではありません。
ただし、大事なことは外的な要因は関係が無いという事です。
自身でお酒への警戒を怠らなければ、再飲酒をすることはありません。
まずはこの記事で説明したような、アルコールが出る場所での対策を試してみましょう。
アルコールが無くても、社会一般での生活に支障が出ることはありません。
自分自身がお酒に問題があると考えている方は、これを機会に断酒を始めてみてはいかがでしょうか。
職場があまりにも断酒できる環境にないのであれば、転職を考えることも自分自身を一番に考えることです。