アルコール依存症者の多くは、会社を解雇になっているか自分で辞めています。
運が良くて在籍が継続していたとしても、同じ会社で働いている人々からの信頼感は失われている状態になっています。
資本主義社会で最も大事な他者からの「信用」が、地に落ちた状態になっているのです。
生活をするためにはお金が必要で、お金を稼ぐためには働かなければなりません。
起業している人を除けば、ほとんどの人は会社に属して働いていることでしょう。
しかし、会社内での評判が自身のアルコールの問題によって、悪くなっていたとしたらどうでしょう。
かなり働き辛い状況になっているのではないでしょうか。
他人からの評価を変えることは出来ません。
しかし、アルコール依存症から回復し、日々断酒を継続していくことが出来れば他人からの評価は上がっていきますし、信用も回復していくものです。
この記事を読めば、社会的な信用の回復を得るためにどのような行動をしていけば良いのかがわかります。
この記事は
・アルコール依存症で仕事を失ってしまった人
・アルコールが原因んで社会的な信用を失ってしまった人
に向けて書かれています。
目次
社会的な側面の回復
社会的な側面を回復させるのは、アルコール依存症者の身体や精神面の改善とは全く異なります。
なぜなら、社会的な側面は本院以外の他者が関わるからです。
誰であろうと、他者の気持ちをコントロールすることが出来ないからです。
会社や社会では「信用」のない人は仕事を任されることはなく、最悪は失職までしてしまいます。
この「信用」は生まれながらに備わっているものではないため、日々の生活と共に築かれていくものなのです。
アルコール依存症から回復した人の中には、会社内でも責任ある立場の人も多くいます。
彼らは、元々責任のある立場だったわけではありません。
少しずつ「信用」を築いていったのです。
中には、アルコールによって立場を追われて全てを失ってしまった人もいます。
しかし、その状態からもアルコール依存症を克服することによって、社会的な側面も回復しているのです。
しかし、社会的な側面の回復にも長い時間をかけて改善されるものです。
様々な要因が段階的に、あるいは複合的に変化していくことで改善されていきます。
具体的な主な改善点は「人間関係」、「経済面」、「社会的信頼」です。
ここからは詳しく見ていきましょう。
人間関係の改善
アルコール依存症者は人間関係をほとんど破壊してしまっている人が多くいます。
それでも残っている家族や親友、会社の仲間との人間関係はアルコールを辞め続ければ改善していく傾向にあります。
しかも、これまで増やしてきた飲み友達ではなく、アルコール抜きで付き合える友達も徐々に増えていきます。
つまり、新しい人間関係の構築も成されていくのです。
私自身がお酒を辞めることを第一優先に置いた時、飲み友達を全て捨て去ることが必要となりました。
これまでの仕事のコネや友人関係も全て捨て去ることになりますから、先の人生が見通せないほどの苦しさではありました。
しかしながら、断酒を続けて数年もすれば、過去のそういった感情が嘘のように清々しい気持ちにもなります。
自分を取り巻く人々も理性を制御できない人よりも、制御できる人の方が付き合いやすいのは当然のことでしょう。
それがたとえ自分の子供であってもあてはまります。
子供も複数の人格よりも親が一定の人格であるほうが戸惑いも少ないでしょう。
生きている以上、切っても切れない人間関係はアルコールを辞め続けることによって改善されていくのです。
しかも、人間関係が良くなれば、皆さんの周りにいる人々があなたからお酒を遠ざけてくれます。
あなたの友人がお酒からあなたを守ってくれるようにすらなるのです。
お酒を辞め続けて自然と人間関係が良くなれば、さらにお酒を辞め続けることが容易になっていくのです。
経済的な安定
アルコールを辞めれば、毎日規則正しく働くことが出来るようになります。
毎日働くことが出来るようになれば、当然のことではありますが報酬ももらえるようになります。
収入が安定してくれば、経済的な面では安定が保てます。
しかも、アルコール依存症者の場合は、毎日のようにお酒にお金を使っていたわけですから、その出費は全て浮くことになります。
これまでに謝金がある人は借金に充てることが出来ますし、借金の無い人は預金することも可能です。
ちなみに皆さんはお酒にこれまでいくら使っていたのでしょうか?
アルコールを抜いて生活を始めると将来のことを考えて計画的にお金を使うことが出来るようにもなります。
そのため、将来的にも経済の安定が保てるようになるのです。
社会的な信頼の回復
アルコールを辞めれば、徐々に社会的な信頼が回復していきます。
あなたは今までにアルコールで何度も家族や友人、そして会社の人々からの信頼感を失ってきましたか?
社会的な信頼の構築には毎日をコツコツを生きていくしかありません。
そして、徐々に信頼を得ていくのです。
過去にアルコールによって問題を起こした人でも、アルコールを断ち仕事に打ち込む姿を一緒に働いている仲間はきちんと見ています。
過去のトラブルが大きい分、信頼も大きくなるかもしれません。
そもそも、人間は完璧な人間よりも過去に失敗がある人、弱点を抱えながら生きている人に共感を覚えるものです。
もう一度言いましょう。
アルコールを辞め続ければ、人々からの信頼は回復していくのです。
アルコール依存症者は断酒と続けると幸せになれる
自分が直接手を下すことで、他者からの信頼や評判を変えることは出来ません。
そのため今日一日、目の前にある仕事に真面目に向き合うことが唯一のアルコール依存症者本人が出来ることです。
社会的な問題とは関係なく、アルコール依存症者がお酒を辞めると毎日を健やかに過ごすことが出来るようになります。
この過程で、社会的な信用も得られて、自分の健康状態も合わさって非常に幸せで楽しい生活を送れるようになります。
アルコールを辞めることは希望が無いどころか、これまで以上の幸せを手に入れられます。
アルコールを断って、第二の楽しい人生を歩み始めましょう。